衣奈八幡神社

神功皇后が三韓征伐の帰途大引の豪族岩守に案内され、そのしつらえた衣奈の宮に休息された遺跡に社殿を営んだもの。平安時代の貞観2年(860年)建立されたと言う。10月の秋祭りには小引の童子(わらべ)相撲など奉納される。ここの絵巻は町指定であり、他にも貴重なものが保存されている。


衣奈八幡神社
この衣奈に鎮座する八幡宮は、数多い八幡宮のなかでも特に有名で、元緑時代の学者貝原益軒なども八幡本紀でとりあげている。由良町三大祭の一つ衣奈祭なども、毎年十月十五日大祭を挙行しているが、和歌祭より盛大であるとの定評があった。貞観二年(八六〇年)三月一日、そのしつらえた森に奉祀、現在畿内においても最も古く、中世の戦国・室町時代においても、亀山城主湯川氏の祈願所として崇敬厚く、氏子は皆勇猛で紀伊水道の要衝を扼して大いに海上に活躍、境内には本殿・拝殿の他末御供社十七社・塔堂・鐘堂・楼門・中門・舞台・僧座・中座・御旅屋御供所整いて、六僧坊(極楽寺・法華寺・常楽寺・岩井寺・玉蔵寺・観音寺)を有し、社僧二十人・神主十二人・巫女三人が仕えていたという。しかるに天正十三年、豊臣秀吉の紀州平定のため兵火にかかり興国寺と共に社殿のことごとく焼失、その後、徳川頼宣紀伊の国に入国するや、領内の古社寺を復興したため、衣奈八幡宮も再建したが、以前程の規模にはならなかった。現在の本殿は流造・檜皮葺・方四間、幣殿は方五間、拝殿は方三間、長床、何れも大正年間の建立で、社務所は昭和五十三年新築、九月二十三日完成奉告祭を行っ ている。

秋まつり


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